大規模修繕中の
生活には
どんなストレス
があるの?

大規模修繕の施工中は建物全体がシートで覆われるなど、生活への影響も大きくなります。
「どんなガマンが必要なの?」と不安な方も多いでしょう。
ここでは工事中の生活についてご紹介します。

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  • #リスク
  • 気になる騒音と
    ベランダ制限

    大規模修繕はマンションの規模にもよりますが、一般的な期間は約3~4ヵ月といわれています。「そのくらいの期間なら大丈夫」と思っていても、いざ工事が始まると毎日続くことなので思った以上にストレスを感じてしまう方も多いようです。

    特に、ストレスの原因になるのが「騒音」。建築部材による金属音は窓を閉め切っていても聞こえることがありますし、外壁にドリルで穴を開ける振動は直接体に伝わってくることも。もちろん工事業者はできる限り騒音を減らすための工夫をしていますので、そこまで不快な思いをすることはないはずです。しかしながら「受験生の子どもがいるから困る」「夜勤明けで昼間に眠れないのは困る」など、特に音に悩まされる状況が考えられる場合には、耳栓などの騒音対策グッズを事前に用意しておくことをおすすめします。

    騒音の次に困るのが「ベランダ制限」です。ベランダは災害時に避難経路として利用されるため法律上「共用部分」として扱われ、大規模修繕の対象となるため、ベランダに私物を置いている場合は室内に片付ける必要があります。観葉植物はもちろん、BS・CSアンテナも、網戸も、物干し竿も期間中は室内に入れておく必要があり、当然生活スペースはその分圧迫されます。たくさんモノがあるという人は、レンタル収納スペースの利用を検討することも必要かもしれません。

  • ストレスは
    一緒に暮らす犬にも

    ペット可のマンションでは、家族の一員として犬や猫と一緒に暮らしている人も多いと思います。大規模修繕の期間中は、人はもちろん、ペットもストレスを感じますので、その点にもご注意ください。

    特に犬は、人間の100万倍以上も嗅覚が優れているといわれます。そのため、塗料やシンナーの臭いが部屋中に充満したときのストレスは人間以上でしょう。この臭いによって犬が体調を崩してしまう可能性もあります。慣れない騒音に対しても神経質になるかもしれません。

    臭いへの対策は、まず窓や戸をしっかりと閉め切り、換気扇もオフにすること。空気清浄機があれば、フル稼働させてください。さらに騒音への対策は、窓枠に隙間テープを貼ったり、防音カーテンなどを利用して消音するほか、防音のケージに毛布を敷くなどしてペットが落ちつける空間を用意する方法も有効です。

    それでもペットが落ち着けないようであれば、臭いや騒音が特にひどくなる期間中だけでも、ペットホテルに預けるという選択肢も。いつどのような工事が行われるのかは、工事業者から住民に案内されますので、計画を見ながらケアしてあげましょう。

  • 防犯面での不安も
    増加

    もう一つ、大規模修繕中の生活で注意したいのは、防犯面です。例えば、工事期間中に知らない人がマンション内でウロウロしていても、あなたは「施工関係者かな?」と思ってしまうかもしれません。工事業者や部外者の出入りが頻繁になる工事期間中は、住民の防犯意識が低くなり、不法侵入や空き巣などの犯罪被害が発生するリスクが高まってしまうのです。工事業者と事前に、関係者を見分ける約束事を取り決めておくことが必要です。

    また外壁の補修のために足場が組まれると、部外者がそれを伝ってベランダに侵入しやすくなるリスクも。もちろん、足場の入口には施錠されるのですが、それでも侵入が容易になってしまうことは否めません。こうしたリスクを軽減するために工事業者と相談し、工事期間中は防犯カメラ、防犯センサーの設置や、足場を覆う防音シートや保護シートを透過性のものにするよう依頼するなど、侵入を防ぐ仕組みについて事前に検討しておく必要があります。また、個人でできる対策としては、ホームセンターなどで売られているサッシ補助ロックを利用するのも良いでしょう。

    大規模修繕の期間中は、いつもとは違う日々を過ごさなければなりません。そこで発生する生活の制限やリスクについて理解し、しっかり事前に対策することで少しでも快適な日々を過ごせるようにしましょう。

この記事のまとめ

いつもの生活が制限される大規模修繕。
期間中をできるだけ快適に、安心して過ごせるよう
工事業者と相談し、準備をしましょう。